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ネットワークカメラのセキュリティ対策は必要?7つの対策方法を紹介

2025年1月24日(金)

ネットワークカメラは自社の防犯対策に有用ですが、適切なセキュリティ対策を行わなければ、機密情報の漏えいやカメラ機能の停止、データ破損などのリスクがあります。この記事では、ネットワークカメラのセキュリティの重要性や対策について解説します。

ネットワークカメラは、カメラ本体にコンピューターが内蔵されたカメラです。遠隔地からカメラの映像を確認できるため、企業が防犯対策として導入する例も増えています。しかし、ネットワークに接続されていることから、カメラへの不正アクセスやデータ破損などのセキュリティリスクが懸念されます。

ネットワークカメラを不正アクセスから守るためには、セキュリティの強化が必要です。

この記事では、ネットワークカメラのセキュリティの重要性やリスク、必要な対策について解説します。ネットワークカメラの設置を検討されている方や、設置後のセキュリティに不安を感じている方は参考にしてください。

ネットワークカメラのセキュリティリスク

ネットワークカメラは、防犯や監視のために多くの場所で利用されていますが、便利である反面、セキュリティリスクも存在します。

ネットワークカメラに起こりうるセキュリティリスクとして、以下の2つあげられます。

  • ウイルス感染や不正アクセスのリスクがある
  • カメラ機能の停止やデータ破損のリスクがある

順番に説明していきます。

ウイルス感染や不正アクセスのリスクがある

ネットワークカメラを使用すると、インターネット経由での録画映像の保存や、カメラ映像の確認が可能です。

しかし、インターネット接続を利用するため、外部からの不正アクセスやウイルス感染といったリスクが伴います。例えば、不正アクセスによって他人にアカウントが乗っ取られ、パスワードを変更されると、ログインできなくなります。

アカウントを乗っ取られると、録画データの不正ダウンロードやカメラ操作が行われ、映像から個人情報を盗まれる恐れがあります。さらに、ネットワークカメラがウイルスに感染した場合、同じ無線ネットワークで接続されているパソコンやプリンターにも感染が拡大するリスクがあります。

このような被害の拡大を防ぐためにも、ネットワークカメラのセキュリティ対策は重要です。

カメラ機能の停止やデータ破損のリスクがある

ネットワーク環境が不安定な場所では、カメラ機能の停止やデータ破損のリスクが想定されます。また、撮影した映像が正しく保存されないケースや、スマートフォンやタブレットからカメラ映像の確認ができないことがあります。

特に、駐車場や建物の外にネットワークカメラを設置する場合は、大雨や強風によってカメラが破損するリスクが高まります。他にも、悪意のある人物によってカメラ本体が破損されたり、盗まれたりするリスクもあるため、設置場所や運用環境には十分な配慮が必要です。

一般的に、防犯を目的としたカメラを設置する高さは、人が簡単に触れない高さである3メートル程度に設置することが推奨されています。

ネットワークカメラに必要なセキュリティ対策

ネットワークカメラは便利な防犯ツールですが、外部からの攻撃に対するセキュリティ対策が不可欠です。

適切なセキュリティ対策を講じなければ、不正アクセスやデータの改ざん、プライバシーの侵害といったリスクが高まります。

ここでは、ネットワークカメラを安全に利用するために欠かせない7つのセキュリティ対策をご紹介します。

  • 安全性の高いパスワードを使用する
  • 最新のファームウェアを利用する
  • 信頼性の高いDDNSを利用する
  • NTPを確認する
  • 通信を暗号化する
  • データ破棄方法を確認する
  • ウイルス対策ソフトを利用する

これらの対策の中で、まだ実施できていないものがないか確認しながら読み進めてみてください。

安全性の高いパスワードを使用する

ネットワークカメラの購入後には、早い段階でパスワードを変更することでセキュリティを強化できます。

購入直後はデフォルトのパスワードが設定されていますが、これらは推測されやすいため、早急に変更することが重要です。

なお、パスワードを設定する際には、以下のようなパスワードは避けましょう。

  • passward
  • 123456
  • qwerty

これらのパスワードは推測が容易であり、危険とされています。例えば、「qwerty」は一見複雑なパスワードに見えますが、キーボードの「Q」から「Y」まで順番に押しただけの文字列であり、セキュリティ上安全なパスワードとはいえません。

パスワードのセキュリティを強化するためには、以下の条件をすべて満たすパスワードを設定することをおすすめします。

  • 名前や誕生日、電話番号などの個人情報を含まない
  • 単純な英単語をそのまま使わない
  • 10文字以上、アルファベット・数字・記号を組み合わせる
  • 同じ文字の繰り返しを避ける

これらのポイントを参考に、セキュリティの高いパスワードを設定しましょう。

最新のファームウェアを利用する

ファームウェアとは、ネットワークカメラを制御するためのプログラムです。

ファームウェアが古いままでは、カメラが正常に動作しなかったり、録画できなかったりする不具合が発生する可能性があります。また、セキュリティの脆弱性を突かれ、ネットワークカメラが乗っ取られる危険性も高まります。

そのため、購入元のホームページなどを確認し、使用しているネットワークカメラが最新のファームウェアを搭載しているかどうかを確認することをおすすめします。必要に応じてアップデートを行い、セキュリティ対策を万全にしておきましょう。

また、長期間使用しているネットワークカメラでは、ファームウェアのサポートが修了し、更新されなくなることもあります。サポートが終了したネットワークカメラは、セキュリティが脆弱になり、非常に危険です。

セキュリティを確保するためにも、サポートが継続している新しいネットワークカメラへの買い替えも検討すると良いでしょう。

信頼性の高いDDNSを利用する

DDNSとは「ダイナミックドメインネームシステム」の略であり、IPアドレスが変更になった場合に、事前に登録しているホスト名に自動的に接続できるようにするサービスです。

通常、ネットワークカメラをインターネットに接続する際には、プロバイダーから提供されるグローバルIPを用います。しかし、グローバルIPは不定期に更新されるため、接続が切れるとネットワークカメラが利用できなくなる可能性があります。

一方で、DDNSは固定のIPアドレスを使用するのではなく、利用時に空いているIPアドレスを自動で割り振るため、安定した運用が可能です。

ただし、無料のDDNSサービスの場合、稼働の安定性や不正アクセスなどの不安があります。セキュリティと安定稼働のためには、有料であっても信頼性の高いDDNSを利用することが推奨されます。

NTPを確認する

NTP(ネットワークタイムプロトコル)は、インターネットに接続されたパソコンやサーバーの時刻を同期するためのプロトコルです。ネットワークカメラにもNTPが搭載されており、撮影時刻がずれないよう調整が行われています。

ネットワークカメラの時刻の正確性が重要な理由は、記録された時間が実際の時間とずれてしまうと、事件や事故が起きた際の証拠映像探しに手間がかかるためです。

また、警察へ証拠映像として提供する際も、時間が正確でないと証拠としての信頼性が低下し、使用できなくなる可能性もあります。

信頼性の高いNTPサーバーとして、以下の2つがあげられます。

  • 独立行政法人情報通信機構が提供する公開NTPサーバー
  • NTP POOL PROJECTが提供する公開NTPサーバー

これらは信頼性が高いため、ネットワークカメラの時刻設定には上記のサーバーを使用することが推奨されます。ネットワークカメラを活用した防犯効果を最大化し、データの安全性を保つためにも、NTPが正常に機能しているかを定期的に確認しましょう。

通信を暗号化する

ネットワークカメラの仕組みとして、撮影した映像はインターネット経由でサーバーとやりとりされ、保存されます。その際に通信内容が暗号化されていないと、他者による録画データの盗難や改ざんのリスクがあります。

ネットワークカメラで録画される内容には、企業の機密情報や従業員の個人情報が含まれている場合があるため、通信内容を確実に暗号化して守らなければなりません。

通信を暗号化するためには、「https(HyperText Transfer Protocol Secure)」を使用した通信が必要です。httpsは、基本の「http(HyperText Transfer Protocol)」にセキュリティ機能を追加したものであり、データのやりとりの暗号化が可能です。

httpsを利用することで、ネットワークカメラで撮影した映像の不正取得を防止できます。情報が漏えいすると、他社からの信頼を失う恐れがあるため、通信規格はhttpsを厳守しましょう。

データ破棄方法を確認する

カメラで撮影した映像をレコーダーに保存した場合、データを破棄する際には、確実にデータを消去することが重要です。

画面上でデータを消去したとしても、レコーダー内のHDDに映像が残っている可能性があります。破棄したレコーダーから、第三者にHDD内のデータを復元されると、録画映像から社内情報が漏えいする恐れがあります。

そのため、ネットワークカメラを破棄する際は、専門の業者に依頼し、再生不能な状態にする電磁的フォーマットや物理破壊を行い、消去証明書を取得することをおすすめします。

ウイルス対策ソフトを利用する

ネットワークカメラに接続する端末や、共有のインターネット環境を利用するパソコンやスマートフォンには、ウイルス対策ソフトを導入することもセキュリティ対策として効果的です。

ウイルス対策ソフトは、マルウェアや不正アクセスからパソコンやスマートフォンを保護します。これにより、端末を通じてネットワークカメラへの不正アクセスを防ぐことができ、カメラのセキュリティも向上します。

一般的なウイルス対策ソフトは、パソコンやスマートフォン用で年間3,000~5,000円程度の価格帯で提供されており、1ライセンスで複数台にインストール可能です。ネットワークカメラにアクセスする端末には、ウイルス対策ソフトを導入しておくことをおすすめします。

まとめ

ネットワークカメラは自社の防犯対策に有用ですが、適切なセキュリティ対策を行わなければ、機密情報の漏えいやカメラへのアクセスができないなどのリスクがあります。

ネットワークカメラのセキュリティ向上のためには、以下の対策が推奨されます。

  • 安全性の高いパスワードを使用する
  • 最新のファームウェアを利用する
  • 信頼性の高いDDNSを利用する
  • NTPを確認する
  • 通信を暗号化する
  • データ破棄方法を確認する
  • ウイルス対策ソフトを利用する

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