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【2026年最新】転倒検知カメラとは?工場・物流の労災対策に効くAIの仕組みと活用法
2026年7月30日(木)
物流倉庫や製造現場の安全衛生ご担当者様の「一人作業中に倒れた作業員に気づけるか」「フォークリフトと歩行者が交差する死角が不安」——そんな現場の転倒・労災リスクに、いま「転倒検知カメラ」を導入する工場・倉庫が増えています。本記事では、その仕組みから工場・倉庫での活用例、法改正への対応、導入費用の考え方までをまとめて解説します。
目次
なぜ今、「転倒検知カメラ」の導入が急増しているのか?
転倒検知カメラとは、AI(人工知能)が映像から人の「転倒」や「倒れ込み」を自動で検知し、管理者のスマートフォンやパソコンへ即時に通知するカメラシステムのことです。
厚生労働省の労働災害統計によると、全産業の休業4日以上の死傷災害の中で「転倒」が最も多く、特に陸上貨物運送業や製造業、小売業の現場で多発しています(製造業単体では「はさまれ・巻き込まれ」が最多で、転倒も上位を占めます)。国も「STOP!転倒災害プロジェクト」を掲げており、転倒対策は社会全体で取り組むべき大きな課題となっています。
さらに、2025年5月に公布された改正労働安全衛生法(2026年4月施行)により、60歳以上の高年齢労働者を雇用する事業者に対し、転倒などの労災防止措置が「努力義務化」されました。努力義務であっても、十分な対策を怠って重大な労災が発生した場合、企業は「安全配慮義務違反」に問われるリスクがあります。 万が一の転倒事故を防ぎ、起きてしまった場合でも早期に発見して救助できる「仕組みづくり」が、企業の経営課題として急浮上しているのです。
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転倒検知カメラの仕組み——「映すだけ」のカメラと何が違うのか

従来の防犯カメラとの最大の違いは、ただ録画するのではなく、現場の状況をカメラ自身が判断する最新のAI技術を搭載している点にあります。
骨格推定AIが「人の動き」を判定する
画面の中で「何か」が動いたことに反応する単純なセンサーではなく、人の関節の位置(骨格)をAIが線で結んで読み取ります。立っている姿勢から急にしゃがみ込んだり、床に倒れたまま動かなくなったりする「姿勢の変化」を正確に捉えるため、高い精度で転倒を判定できます。

エッジAI処理による即時通知
映像をわざわざインターネット上のサーバー(クラウド)に送ってから調べるのではなく、カメラ本体に内蔵されたAIがその場で瞬時に計算(エッジ処理)を行います。これにより、通知の遅れがなくなり、すぐに助けを呼ぶことができます。また、映像データそのものが外部のネットワークに出にくいため、情報漏れのリスクが少なくセキュリティ面でも安心です。
しゃがみ作業・かがみ作業と転倒をどう見分けるか
工場や物流倉庫では、荷物を検品したり拾い上げたりする「しゃがみ込み」の作業が日常的に発生します。最新のAIは、こうした「転倒に似た作業の動き」や「立ち上がり動作」をあらかじめ学習しており、誤ってアラートを鳴らしてしまう「誤検知」を低減します。現場のスタッフが何度も不要な確認に走らされる「アラート疲れ」を防ぎます。
暗所・広域への対応
夜間の暗い倉庫や屋外スペースなど、通常のカメラでは見えにくい場所には「熱を感知するカメラ(サーマルカメラ)」を組み合わせることができます。また、広い通路全体を死角なく見渡す「360度全方位カメラ」を活用することで、広大な工場内でも少ない台数で効率よく安全を守ることが可能です。
【比較表】従来型センサーとAIカメラの違い
現場の異常に気づくための仕組みとして、従来の方法と転倒検知カメラにはどのような違いがあるのでしょうか。従来の方法では、異常に「気づく」ために必ず人の目が必要でした。一方、転倒検知カメラは、異常が起きたときだけスマートフォン等へ知らせてくれます。
現場に駆けつける前に手元の画面で状況を確認できるため、無駄な確認作業を減らすことが出来ます。
| 比較ポイント | 巡回・モニター監視 | 人感センサー・マットセンサー | 通常の監視カメラ | 転倒検知カメラ |
| 検知の速さ | 巡回時や画面を見た時のみ | センサーに触れた瞬間 | 事故後に録画を見るまで気づかない | 転倒した瞬間に即時 |
| カバー範囲 | 目の届く範囲のみ | センサーを設置したごく一部 | カメラの撮影範囲 | カメラの撮影範囲全体 |
| 夜間・無人への対応 | 人がいないと対応不可 | 対応可能だが誤報も多い | 録画されるだけで助けられない | 夜間・暗所でも自動検知して通知 |
| 運用の手間 | 常に人が見張る必要がある | 鳴るたびに必ず現場へ向かう必要がある | 定期的な録画チェックが必要 | 異常時のみスマホ等へ通知。映像を見てから対応できる |
導入前に確認したい選定ポイント
- 設置環境への対応: 粉塵(ホコリ)、低温の冷凍庫、屋外の雨風など、現場の環境に耐えられるカメラか。
- 既存設備との連携: すでに設置してあるカメラや録画機(レコーダー)をそのまま活かせるか。
- 通知方法: スマートフォンのアプリ、パトランプ(警告灯)、インカムなど、現場の運用に合った知らせ方ができるか。
- サポート体制: 導入後のメンテナンスや、現場に合わせたAIの感度調整(誤検知を減らす設定)を手伝ってくれるか。
シーン別:物流倉庫・製造工場での活用例

具体的にどのような場所で役立つのか、代表的な活用例をご紹介します。
物流倉庫での活用
トラックの荷台周辺(バース)、高く積まれた棚の間(ラック間)、冷凍・冷蔵倉庫内など、物流倉庫には「一人で作業する死角」がたくさんあります。こうした場所で作業員が倒れた場合でも、AIがすぐに検知して事務所や管理者のスマートフォンへ通知します。また、フォークリフトと歩行者が交差する見通しの悪いエリアの監視にも効果的です。
製造工場での活用
稼働している大型機械の周辺や、夜間の少人数で行うライン作業での安全確保に適しています。夏場に熱中症で倒れ込んでしまった場合でも、早期に発見して救命処置につなげることができます。さらに「危険エリアへの立ち入り検知」と組み合わせることで、機械に巻き込まれる事故を防ぐ多層的な安全管理が実現します。
通知の仕組みで「発見の遅れ」をなくす
AIが危険を察知すると、スマートフォンのプッシュ通知や着信通話、現場のパトランプ(光と音)、さらにはインカムアプリと連動させることができます。モニターの前に人がずっと座っていなくても、確実に異常に気づける体制を作れます。現場で働く作業員にとっても、「もし一人で倒れてしまっても、すぐに誰かが気づいて助けてくれる」という安心感(心理的安全性)の向上に大きく貢献します。
(補足)介護施設・医療施設での見守り活用
なお、この人の動きを正確に読み取るAI技術は、介護施設や病院における「高齢者のベッドからの転落防止」や「夜間の徘徊の見守り」などにも広く活用され、大きな成果を上げています。
導入費用の考え方と、活用できる補助金・助成金

費用感が分かりにくいのは、現場ごとに最適な構成が異なるからです。ここでは、費用がどのように決まるのか、そしてコストを抑えるための補助金・助成金の考え方についてご説明します。
費用は「台数×設置環境×既存設備」で決まる
カメラのシステムは「1セット〇〇円」といった一律の相場がありません。なぜなら、カメラ本体やAIソフトの価格に加えて、「インターネット(Wi-Fi)をつなぐ配線工事」「屋外や冷凍庫などの特殊環境に対応するための工事費用」「既存のカメラや設備を流用できるか」によって総額が大きく変動するためです。正確なコストを知るには、現地の環境を確認した上での見積もりが不可欠です。
補助金・助成金を活用できる場合がある
導入コストを抑えるために、国や自治体の設備投資・生産性向上・安全対策に関する補助金や助成金を活用できる場合があります。ただし、制度によっては賃上げなどの要件があったり、対象となる製品があらかじめ登録されている必要があったりと条件はさまざまで、内容も年度ごとに変わります。「どの制度が使えるか」「自社が要件を満たすか」は個別の状況によって異なるため、機器の選定とあわせて確認することが大切です。
補助金の活用も含めて相談できる導入パートナーを
補助金・助成金は制度が複雑で毎年変わるため、要件の確認や申請のタイミングでつまずくことも少なくありません。そのため、単なるカメラの機器選びだけでなく、使える制度があるかどうかも含めて相談できる販売店(導入パートナー)を選ぶことが、導入をスムーズに成功させる近道です。
従業員を撮影する際の注意点——プライバシーと現場の納得感

現場にカメラを設置する際、従業員から「監視されているようで嫌だ」と反発を受けることがあります。プライバシーを守り、納得して働いてもらうための注意点を解説します。
「監視」ではなく「安全確保」——目的の明確化と社内周知
カメラを設置する目的が「従業員がサボっていないかの監視」ではなく、「倒れたときに命を救うための労災対策」であることをはっきりと伝えましょう。設置する前に、従業員や労働組合に対して丁寧に説明し、理解を得ることが最も重要です。
個人情報保護の観点で決めておくべき運用ルール
プライバシーを守るため、導入前に以下のルールを明確にしておきます。
- 利用目的の特定と周知: 安全確保にのみ使用することを約束する。
- 撮影範囲の限定: 更衣室や休憩室など、プライバシーに関わる場所の撮影は避ける。
- 映像の保存期間: 「1ヶ月で自動消去する」など、不要に長期間データを残さないルールを決める。
- 閲覧権限の制限と持ち出し禁止: 映像を見られるのは特定の管理者のみとし、データの持ち出しを禁止する。
社内規程への反映
口約束だけで終わらせず、会社の「安全衛生管理規程」や「就業規則」にルールとしてしっかりと記載しましょう。現場にもポスターなどで掲示しておくことで、運用が形骸化する(ルールが守られなくなる)のを防ぐことができます。
転倒検知カメラに関するよくある質問(FAQ)
Q1. しゃがんだだけでも誤検知しませんか?
A1. ピッキング作業などでしゃがむ動作は、AIが「転倒ではない」と学習して区別できます。また、導入後に現場の環境に合わせて感度を調整することで、誤検知を大きく減らすことができます。
Q2. 既設の防犯カメラに後付けできますか?
A2. 今あるカメラの機種や録画システムによって異なります。対応している機種であれば、AIアプリケーションを追加するだけで使える場合もありますので、まずは専門業者にご確認ください。
Q3. 夜間や暗い倉庫でも検知できますか?
A3. はい、可能です。真っ暗な場所でも見えない光で撮影する赤外線対応カメラや、人の熱を感知するサーマルカメラを利用すれば、暗所でも正確に転倒を検知できます。
Q4. 従業員のプライバシーは大丈夫ですか?
A4. 「安全確保のため」という目的を社内でしっかりと共有し、撮影場所を限定したり、映像の保存期間や閲覧できる人を制限したりするルールを事前に定めることで、プライバシーに配慮した運用が可能です。
Q5. 費用はどれくらいかかりますか?
A5. 工場の広さ、必要なカメラの台数、ネットワーク配線工事の有無などによって大きく異なります。現地を下見させていただくことで、環境に合わせた無料のお見積もりが可能です。
工場・物流倉庫の転倒対策・監視カメラ導入なら「稲沢商会」へ
労働災害の中で最も多い「転倒事故」。法改正により高年齢労働者への対策が強く求められる中、AIによる転倒の即時検知システムは、深刻な事故を防ぎ、現場で働く従業員を守る強力な味方となります。 導入を成功させる鍵は、粉塵(ホコリ)や低温、広い敷地といった「現場ごとの環境に合わせた機種選定」と、従業員のプライバシーに配慮した「運用ルールの設計」にあります。
株式会社稲沢商会は、パナソニック コネクト、i-PRO正規販売代理店であり、豊富な実績を持っています。リサイクル工場、製鉄所、食品工場など、過酷な現場環境に応じたシステムの選定と導入を多数手がけてきました。 社内には防犯設備士の有資格者が在籍し、愛知本社・東京支店を拠点として、全国どこでもご相談からネットワーク構築、施工、アフターサポートまでを一気通貫で対応いたします。
言葉やイラストだけでは伝わりにくい「AIがどのように人の骨格を認識し、しゃがむ動作と転倒を瞬時に見分けているか」を、わかりやすいショート動画でご紹介しています。AIによる高い認識精度と即時通知のスピード感を、ぜひ動画でご体感ください。
動画:転倒検知のご紹介
現場の「ゼロ災(事故ゼロ)」の実現に向けて、また新しい法改正への対応として、少しでも気になる点や疑問がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
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